大橋家庭園 苔涼庭 その2
大橋家庭園 苔涼庭 (おおはしけていえん たいりょうてい) 2009年1月11日訪問
下記の項は2009年2月11日に記した。しかし訪問順に並べ替えるために、2012年3月7日に再更新したこととする。大橋家で行われていた工事は既に終わっていると思われる。
以前に大橋家庭園を訪れた際、伏見稲荷大社との位置関係が良く分からず、伏見街道から入り大橋家庭園を訪問し再び伏見街道に戻るというような経路をとった。その後、地図で調べると大橋家の隣が産場稲荷社であり、東に20~30m進むと八島ヶ池に至ることが分かった。伏見稲荷大社の境内からこのように近いのならば、伏見稲荷大社の帰り道に大橋家の前を通って京阪電鉄 伏見稲荷駅に出ることとした。
八島ヶ池に面する茶屋風のお店の角に町内掲示板があり、そこに大橋家庭園が現在開園していないことが掲示されていた。
門は閉じられていたが、外部からも母屋の工事を行っていることが分かる。以前にご訪問した折、現在の住宅の耐震性能について心配されていたので、母屋の改築に着手されたのだろうか?
前にも触れたように、苔涼庭は客間から眺めることを前提として作られている。客間の位置を変更したり、柱や壁を増やすことは補修ではなく明らかに別ものを作ることになる。この家の間取りを全く理解していないが、玄関・客間そして離れへと続く縁側は極力現在の姿を維持して欲しい。客間は総2階建てのため荷重的に無理があるならば2階部分を撤去し客間の上に軽い屋根を架ける必要があるかもしれない。また剛性の確保が必要ならば玄関-客間の裏側にある居住スペースに設けることも考えられるだろう。しかしこのような居住部分をいじめて現状をなるべく維持するような発想はこの家に住まない人間の考えであり、実際に生活をしている人にとって限りなくはた迷惑なものである。ともかくも生活できなければ庭も保存できないという原点に戻り、よりよい折り合い点を既に見つけられたと思いたい。
京都市観光文化情報システムには、「工事予定のため、平成20年10月1日から平成21年秋頃まで見学不可となります。」とあった。是非再開後に訪れたく思う。
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