徘徊の旅の中で巡り合った名所や史跡などの「場所」を文書と写真と地図を使って保存するブログ

アーカイブ:2012年 7月 10日

天龍寺 その3

 

臨済宗 天龍寺派大本山 霊亀山 天龍寺(てんりゅうじ)その3 2009年11月29日訪問 天龍寺 庫裏  亀山殿最後の継承者である恒明親王は、大覚寺統の亀山上皇の末子として嘉元元年(1303)に生まれている。嘉元3年(1305)の上皇崩御に伴い、如来寿量院を相続したことが「亀山院御処分状」に記されている。亀山殿と浄金剛院は、恒明親王の母である昭訓門院(西園寺実兼女)に、薬草院は兄の後宇多院に渡っている。翌年の嘉元4年(1306)に亀山院の周忌が行われた際に、後宇多院によって薬草院と如来寿量院の両堂が壊され、その資材を以って灌頂堂が建立されている。また亀山殿を継いだ昭訓門院も延元元年(13… ►続きを読む

 

天龍寺 その2

 

臨済宗 天龍寺派大本山 霊亀山 天龍寺(てんりゅうじ)その2 2009年11月29日訪問 天龍寺 法堂  琴きき橋の碑から渡月橋を眺めながら小督塚に至る。この塚自体は後世になって作られたものとされている。塚の西側には民家が建ち、三軒茶屋あるいは三軒家と呼ばれていたようだ。安永9年(1780)に刊行された都名所図会の小督桜(塚)にも下記のように記されている。     小督桜は大井河の北三軒茶屋の東、薮の中にあり。  このことからも、江戸時代の中期には既に天龍寺の境内外にあり、民家が建っていたことが分かる。なお、この三軒茶屋は元治元年(1864)の禁門の変の後に行われた薩摩軍による長州兵掃討… ►続きを読む

 
 

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