徘徊の旅の中で巡り合った名所や史跡などの「場所」を文書と写真と地図を使って保存するブログ

アーカイブ:2014年 2月

最福寺跡 その2

 

最福寺跡(さいふくじあと)その2 2009年12月20日訪問 最福寺跡 平治元弘応仁元亀の乱 戦火ゆかりの地  最福寺は延朗の死後、伽藍を整備し、南北朝期には峰ヶ堂(現在の西京区御陵峰ヶ堂)にあった法華山寺とともに西岡屈指の大名刹となっている。「太平記」巻八の「谷の堂炎上の事」には、延朗の出自から最福寺の興隆について記されている。元弘3年(1333)4月8日の千種忠顕による六波羅探題攻略が失敗に終わり、翌9日に六波羅軍が、谷の堂や峰の堂から浄住寺、松尾、万石大路、葉室、衣笠に乱れ入ったことを記した段である。六波羅軍は千種軍を掃討するという名目で、仏閣神殿を打ち破り僧坊民屋を追捕し財宝略奪… ►続きを読む

 

最福寺跡

 

最福寺跡(さいふくじあと) 2009年12月20日訪問 最福寺跡  月読神社とその鳥居の右手にある押見宿祢霊社遺跡碑の前から、浄土宗西山禅林寺派 帰峰山 西光寺に出る。同じ浄土宗でも右京区太秦多藪町の来迎山 西光寺は嘉禄の法難で有名である。光明寺の項で、来迎坊圓空と太秦の西光寺に少しふれているので興味のある方はご参照を。 最福寺跡 帰峰山 西光寺  この松室山添町の西光寺から華厳寺に向かう途中に「谷の堂最福寺 開山延朗上人旧蹟地」の碑と小さな堂宇を見かけた。 最福寺跡は松尾山南麓を流れる西芳寺川の谷の入口北岸にある。延朗上人の木像を安置する延朗堂の他には、いくつかの碑と石造の観音立… ►続きを読む

 

押見宿祢霊社遺跡碑

 

押見宿祢霊社遺跡碑(おしみのすくねれいしゃいせきひ) 2009年12月20日訪問 押見宿祢霊社遺跡碑  月読神社の鳥居の右手に押見宿祢霊社遺跡碑が建つ。碑にも記されているように、昭和42年(1967)10月に松室同族会によって建立されている。碑文には、顕宗天皇3年(487)に歌荒樔田に月読社が創祀され壱岐県主の祖である押見宿祢が祀官となったこと、宿祢の子孫は伊岐を姓とし代々祀官を継いだこと、9世紀に入り水害のため神社をこの地に移し松室氏を名のるようになったことが記されている。12世紀初めには大蔵大輔伊岐致遠の女が二条天皇の子を産んでいる。この子は二条天皇の中宮・藤原育子によって育てられ、… ►続きを読む

 

月読神社

 

月読神社(つきよみじんじゃ) 2009年12月20日訪問 月読神社  阪急電鉄松尾駅を下車し、松尾の町並みを眺めながら、松尾大社の二の鳥居まで進む。前回の2009年12月20日の訪問で時間をかけて松風苑まで拝観したので、今回は鳥居の外からの御参りを済まし、先を急ぐこととする。二の鳥居前を左に曲り、府道29号宇多野嵐山山田線すなわち物集女街道の西側の松尾山に沿った細い道を南に進む。山の端に建てられた住宅の中を通る道の東側には堀がある。これは桂一帯の灌漑のために作られた桂川用水の一部だと思われる。室町時代後期の明応4年(1495)頃の作成と推定される桂川用水差図案によれば上は法輪橋(現在の渡… ►続きを読む

 

京都の神社巡り その6

 

京都の神社巡り(きょうとのじんじゃめぐり) その6 京都の神社巡り 大原野神社          祭 神: 不明         社 格: 不明         所 在: 不明  「山城志」では、 在所未レ詳 「山城名跡巡行志」(「京都叢書 第10巻 山城名跡巡行志 京町鑑」(光彩社 1968年刊行))も、 在二乙訓郡一其所不レ詳 とあるが、「山城名勝志」(新修 京都叢書 第7巻 山城名勝志 乾(光彩社 1968年刊))では、 土人云スハラト云所水垂村西北ニアリ此所ナルニヤ と簀原神社が水垂村の西北にあったことを記している。水垂村は現在の伏見区淀水垂町の大部分であり、桂川の右岸に位置する… ►続きを読む

 

京都の神社巡り その5

 

京都の神社巡り(きょうとのじんじゃめぐり) その5 京都の神社巡り 大歳神社          祭 神: 天津児屋根命 別雷神 倉稲魂神              応神天皇         社 格: 旧村社         所 在: 長岡京市浄土谷宮ノ谷3  柳谷観音へと続く柳谷道の途中、浄土谷から山道を20分ほど上った集落にある神社。「山城名跡巡行志」(「京都叢書 第10巻 山城名跡巡行志 京町鑑」(光彩社 1968年刊行))では、 御谷ノ神社 在所未レ詳有カ云在二浄谷ニ一今称二五社ト一右鎮守社歟 と既に江戸時代より在所が分からないものの乗願寺横の五社明神を御谷神社と比定している。五社… ►続きを読む

 

京都の神社巡り その4

 

京都の神社巡り(きょうとのじんじゃめぐり) その4 京都の神社巡り 大井神社 大歳神社社前にある由来  宮中神三十六座と京中坐神三座に引き続き、山城国一二二座の内、乙訓郡十九座、葛野郡二十座、愛宕郡二十一座、紀伊郡八座、宇治郡十座の七十八座の中で訪問した式内社を中心に書いて行く。また、久世郡二十四座と綴喜郡十四座、相楽郡六座については、全て訪問していないので今回の対象からは除外し、改めて訪問した際に記すこととする。なお祭神は現在祭祀されている神を記している。          祭 神:高皇産日命 神皇産日命         社 格: 旧郷社         所在地: 京都市伏見区羽束師志… ►続きを読む

 
 

サイト ナビゲーション

過去の記事

投稿カレンダー

2014年2月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  

カテゴリー