徘徊の旅の中で巡り合った名所や史跡などの「場所」を文書と写真と地図を使って保存するブログ

アーカイブ:2014年 5月 19日

常寂光寺 その3

 

日蓮宗 小倉山 常寂光寺(じょうじゃくこうじ)その3 2009年12月20日訪問 常寂光寺 歌遷祠  常寂光寺の仁王門の北側に小倉百人一首編纂の地という小さな石碑が建っている。南面には上記の文字が見え、西面には藤原定家卿山荘址とある。常寂光寺 その2で触れたように、常寂光寺開山時に創建以前よりあった小祠・歌僊祠を山上に移している。これは寺の庫裏を定家卿の祠より上の場所に建設することは恐れ多いという理由からとされている。この石碑が誰によって何時建てられたかについては、フィールド・ミュージアム京都を参照しても分からないが、境内に設置されていることから常寂光寺が建てたと考えるのが自然であろう。… ►続きを読む

 

常寂光寺 その2

 

日蓮宗 小倉山 常寂光寺(じょうじゃくこうじ)その2 2009年12月20日訪問 常寂光寺 多宝塔と比叡山  常寂光寺に引き続き、公式HPの寺歴に従うと、慶長年間(1596~1615)に小早川秀秋の助力を得て桃山城客殿を移築し本堂としたとある。これは第二世通明院日韶上人の代のことであり、この桃山城とは伏見城のことである。江戸期の文献や資料に図示された本堂の屋根は、本瓦葺きの二層屋根となっている。安永9年(1780)に刊行された都名所図会の常寂光寺の図絵から、江戸時代中期の本堂の屋根形状が分かる。なお現在の平瓦葺きの屋根は、昭和7年(1932)の大修理の時に改修されている。建立の年代は慶長… ►続きを読む

 

常寂光寺

 

日蓮宗 小倉山 常寂光寺(じょうじゃくこうじ) 2009年12月20日訪問 常寂光寺 山門  小倉池の北端から80メートル位北に歩くと常寂光寺の山門が現れる。 常寂光寺は日蓮宗の寺院で、山号は小倉山。元々、この地には天龍寺の弘源寺があった。弘源寺は永享元年(1429)室町幕府の管領であった細川右京太夫持之が、天龍寺の開山である夢窓国師の法孫にあたる玉岫禅師を開山に迎え創建した寺院である。小倉山の麓に位置し、北は二尊院、南は亀山にいたる広大な寺領を有していた。しかし弘源寺に関する記述は実に少ない。地誌においては「山城名勝志」(新修 京都叢書 第7巻 山城名勝志 乾(光彩社 1968年刊))… ►続きを読む

 
 

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