アーカイブ:2010年 4月 12日
角屋(すみや) その3 2008年05月18日訪問
角屋 臥龍松
最後に角屋の1階の座敷を見ていく。玄関を潜り、右手に曲がると入口の奥には右手の網代の間の庭が見える。この小さな坪庭が入口の暗さを救っている。この明るさに引かれて客は建物に上がっていく。角屋 その2で説明したように、客は建物に入ると壁に設けられた刀架けに刀を預けることとなる。そのまま真直ぐ進むと右手に28畳の網代の間が広がる。ここは表棟の1階の部分にあたると思われる。赤壁に大長枌網代組の天井で、棹縁は長さ4間の北山杉の丸太を使用している。床の地板は2間の松の大節木、柱は大木皮付が用いられている。 襖絵は長谷川等雲による「唐… ►続きを読む
角屋(すみや) その2 2008年05月18日訪問
角屋 玄関の露地
角屋の2階部分は、各部屋毎に異なったテーマのもとに意匠を競う個性的な部屋となっている。これに対して1階には網代の間と松の間の2つの座敷以外は、揚屋を支える機能で満たされている。2階は撮影不可ではあるが、1階では写真撮影が許されている。
角屋 外観全景
角屋 玄関
角屋の建物が国の重要文化財に指定されたのは揚屋建築の遺構であるためである。既に江戸時代後期には衰退しているようで、嘉永6年(1853)に喜田川守貞が著した「守貞謾稿」には、揚屋を下記のように紹介している。
揚屋 あげやと訓ず。京師島… ►続きを読む
過去の記事
カテゴリー