嵯峨鳥居本の町並み
嵯峨鳥居本の町並み(さがとりいもとのまちなみ) 2008年12月21日訪問
嵯峨小倉陵より清滝に向う道に戻る。大覚寺方面から続く道に合流する三叉路あたりから町並みが変わってくる。京都市都市計画局の伝統的建造物群保存地区を定めた地図を見ると、この八体地蔵石仏が並ぶ三叉路から嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区が始まることが分かる。
嵯峨鳥居本は産寧坂や祇園新橋より、やや遅れ昭和54年(1979)に重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。重要伝統的建造物群保存地区とは、市町村が条例等により決定した伝統的建造物群保存地区のうち文化財保護法に基づき、特に価値が高いものとして国が選定したものを指す。建造物を点ではなく、面で保存しようとするための制度であり、保存地区内では建築物は当然とし、門、土塀、石垣、水路、墓などを工作物、庭園や生垣そして樹木などを環境物件として捉え、保存措置を図ることとされている。ちなみに嵯峨鳥居本の場合、建築物33件、工作物6件そして環境物件10 件が登録されている。国指定文化財等データーベースによれば、2011年2月現在 全国に88件の重要伝統的建造物群保存地区が登録されている。
嵯峨鳥居本保存地区は三叉路から清滝を経て愛宕神社へ通じる愛宕街道に沿った約600メートル面積約2.6ヘクタ-ルの範囲である。この地は古くから化野と呼ばれ、東山の鳥辺野、洛北の蓮台野と並ぶ平安時代以来の葬送の地であった。現在に残る葬送の地としての化野念仏寺もこの愛宕街道から左に入った高台にある。
この地域は室町末期頃に農林業や漁業を主体とした集落として開かれている。さらに江戸時代中期頃より愛宕神社を詣でる人々のための門前町としての性格が加わっている。そして江戸時代末期から明治、大正にかけてこの愛宕街道沿いに農家,町家のほかに茶店なども建ち並ぶようになっている。
化野念仏寺あたりまでは観光客もある程度見かけるが、そこから先の一の鳥居や愛宕念仏寺へ進む人はそれほど多くないように見える。また、この地点が町並みの変化する箇所でもある。すなわち化野念仏寺より南側の下地区は瓦屋根の町家風民家が並ぶ。これに対して一の鳥居を含む北側の上地区は茅葺きの農家が多く見られる。先の京都市都市計画局のHPでは、「くずや」という名称を使用している。どうも草葺屋根の民家を指す言葉のようだ。
「嵯峨鳥居本の町並み」 の地図
嵯峨鳥居本の町並み のMarker List
No. | 名称 | 緯度 | 経度 |
---|---|---|---|
嵯峨鳥居本01 | 35.0254 | 135.6679 | |
嵯峨鳥居本02 | 35.0256 | 135.6679 | |
嵯峨鳥居本03 | 35.0258 | 135.6676 | |
嵯峨鳥居本04 | 35.0261 | 135.6672 | |
嵯峨鳥居本05 | 35.0263 | 135.6669 | |
嵯峨鳥居本06 | 35.0263 | 135.6667 | |
嵯峨鳥居本07 | 35.0265 | 135.6663 | |
嵯峨鳥居本08 | 35.0267 | 135.666 | |
嵯峨鳥居本09 | 35.0268 | 135.6657 | |
嵯峨鳥居本10 | 35.027 | 135.6653 | |
嵯峨鳥居本11 | 35.0272 | 135.6648 | |
嵯峨鳥居本12 | 35.0277 | 135.6638 | |
嵯峨鳥居本13 | 35.0281 | 135.6629 | |
嵯峨鳥居本14 | 35.0284 | 135.6625 | |
嵯峨鳥居本15 | 35.0286 | 135.6624 | |
01 | ▼ 嵯峨鳥居本 八体地蔵 | 35.0256 | 135.6679 |
02 | ▼ 嵯峨鳥居本 北條別邸 逍遥遊 | 35.026 | 135.6673 |
03 | ▼ 嵯峨鳥居本 化野念仏寺入口 | 35.0269 | 135.6655 |
04 | ▼ 嵯峨鳥居本 くずや | 35.0272 | 135.6648 |
05 | ▼ 嵯峨鳥居本 町並み保存館 | 35.0278 | 135.6639 |
06 | ▼ 嵯峨鳥居本 陸橋 | 35.0277 | 135.6637 |
07 | ▼ 嵯峨鳥居本 つたや | 35.0283 | 135.6626 |
08 | ▼ 嵯峨鳥居本 一の鳥居 | 35.0284 | 135.6624 |
09 | ▼ 嵯峨鳥居本 平野屋 | 35.0285 | 135.6623 |
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