徘徊の旅の中で巡り合った名所や史跡などの「場所」を文書と写真と地図を使って保存するブログ

石黒香舗



石黒香舗(いしぐろこうほ) 2008/05/15訪問

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三条通

 三条通と柳馬場通の西南角から西に3軒目に石黒香舗がある。
創業安政2年(1855)の全国で唯一の「にほひ袋」専門店と石黒香舗の公式HPでは謳われている。京都でも鳩居堂のようにお香を扱う店の作った匂い袋は多くあるが、こちらは匂い袋を専門としたお店である。炭屋の女将の紹介で開店時間の前に店の中に入れてもらうことが出来た。

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石黒香舗 右は今は扱わなくなったスティック状の香 左は防虫香
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石黒香舗 昔の包装紙と防虫香

 匂い袋の歴史は古く奈良時代まで遡る。正倉院の宝物の中にも現在の匂い袋の原型となる裛衣香が残されている。常温で香る香原料を刻み調合して袋に詰め、この袋を身に着けたり、または衣装箪笥に入れて移り香を楽しむ。また掛香と呼ばれるものは、匂い袋を壁や柱に吊るしたもので、邪気払いのための室内香として使われる。
 もともと白壇や龍脳、丁子などの天然香料には防虫効果があり、これらが配合された匂い袋は、御法衣、衣類などの虫除けとしても使われる。先の正倉院の裛衣香も単に芳香のためだけでなく、宝物の防虫・防黴を目的として使われていたのであろう。

 公式HPでは現在の当主は5代目とある。20年近く前に訪れた時には、かなり高齢のお婆さんが店番をしていた記憶がある。その頃は商品を説明してくれることもなく、非常に商売気のないお店だった。それに比べて若い女性の店員も増やし、開店すぐから女性客が集まるような店となったことには驚かされる。店の品揃えも匂い袋から、部屋に置くものが主体となり、香りだけでなく装飾品として確立したようだ。匂い袋と比較して単価も高く、季節に合わせて取り替えられるような品揃えとなっているのは、現在の当主のアイデアだろう。いずれにしても伝統文化を継承していく上での商品の革新が大切であることを思い知らされる。京都小売商業支援センターの公式HPに繁盛店のレポート(http://www.joho-kyoto.or.jp/~retail/hanjou/ishiguro/ : リンク先が無くなりました )という形で石黒香舗が紹介されている。当主の石黒道生氏と洋子夫人が行ってきた商品開発の方向性が良く分かる。

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石黒香舗 箱に入った状態の布香合 説明書にあるように小物を入れるための袋
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石黒香舗 布香合 上部を回しながら伸ばすと口が開く巾着
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石黒香舗 匂い袋とストラップ

 京都に行くと石黒香舗の防虫香と香を頼まれ、何度か購入するために立ち寄ってきた。数年前に訪ねた時に、炊く香は生産しなくなり在庫も少ないことを告げられた。少し多めに購入したが、それ以降は購入も出来なくなった。今回訪問した際に伺うと、炊く香を扱う店も多くあるので、そちらは扱わなくなったという旨であった。防虫香の方は香りも強く他の荷物と一緒にすることが出来ず、荷物を分けて持ち帰らなければならない。

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石黒香舗

「石黒香舗」 の地図


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石黒香舗 のMarker List

No. 名称 緯度 経度
 石黒香舗 35.0085 135.7637

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